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コラム

Column

建築や内装デザイン設計にアートを導入する効果とは

働き方や生き方、考え方が多様化するなか、建築や内装デザイン設計にも「〜らしさ」という決まった枠にとらわれない自由さを取り入れる動きが見られます。多様な意匠デザイン設計を実現する手段として、近年注目されているのがアートの導入です。この記事では、当社が2023年にデザイン設計および造作工事で参加した「アート」がテーマのコワーキングスペース「BIZcomfort川崎東口」の事例をもとに、建築や内装デザイン設計にアートを導入する効果についてご紹介します。
◎アートなシェアオフィス「BIZcomfort 川崎東口」新装工事の事例
アートなシェアオフィス「BIZcomfort 川崎東口」新装工事の事例
2023年川崎駅徒歩5分圏内の複合施設にて、アート作品を内装デザイン設計へ取り込むというプロジェクトへ参加しました。該当施設は株式会社WOOC様の手掛けるコワーキングスペース「BIZcomfort川崎東口」であり、当社は主に意匠デザイン設計および意匠造作工事、什器工事、サイン工事を担当しています。BIZcomfortは『「はたらく」をもっと自由に快適に!』がコンセプトのレンタルオフィス・シェアオフィスで、全国に136もの拠点を展開しており(2023年8月現在)、企業から個人までさまざまなビジネスの働き方をサポートしています。「BIZcomfort川崎東口」においては、利用者の快適さを追求したオリジナルのデザイン設計をご希望だったため、これまで当社で行ってきたデザイン設計とは一味違うテイストになるよう心掛けました。
 
施設のコンセプトである「ART」×「COLOR」を表現するため、川崎在住のアーティストYUSEI氏によるウォールアートを設置しているのがデザイン設計の大きな特徴です。またエントランスには、意匠造作としてBIZをイメ—ジしたデザインネオンサインを設置し、さらにネオンが映えるようフェンスを取り付けることで無機質空間を作り出し、視覚的に強いインパクトを与えるデザイン設計を施しました。
 
本プロジェクトに当たっては、建築、内装デザイン設計とアーティストをつなぐ取り組みをされる株式会社NOMALさまに先導いただき、WOOCさま、YUSEI氏、当社参加のもとでワークショップを実施しました。ワークショップでは、まず導入する絵画のデザイン設計を作り、YUSEI氏のアート作品と当社の出がける内装デザイン設計がうまく調和するよう調整を行いました。ウォールアートはデザイン設計上でメインとなる壁面へ現場にて直に描いていただき、そのほかの各所には額入りのアート作品を選定することで「ビジネスとアートの融合」を表現しています。
◎多様性の時代、アートの果たす役割
多様性の時代、アートの果たす役割働き方や生き方、暮らし方、考え方などあらゆる事象が多様化するなか、アートは私たちの生活にさまざまな影響を及ぼしています。そもそもアートには人間の感情を喚起し、豊かな自己表現を促す力があり、これにより洞察力の向上や個人の成長、ストレス軽減やリラクゼーションなどさまざまな効果が期待できるのです。また、視覚・聴覚・触覚などの感覚を通じて新たな体験や斬新なアプローチを促し、私たちの創造性・想像力を刺激し発展させる役割もあります。さらに、地域の伝統性やアイデンティティを顕在化する力も有しており、地域に息づく伝統や文化を包括的に伝えたり、社会へ向けた強いメッセージや主張を伝える手段としても用いられます。教育の場においては、言葉で理解しにくい抽象的概念を理解する手段としても効果を発揮します。
 
アートの持つ力を地方創生へつなげようという動きも顕著です。たとえば、地方でアートイベントやフェスティバル、美術展や音楽祭を開催したり、地域出身のアーティストの作品をパブリックアートとして飾る、アートギャラリーやクリエイティブスペースを設立するといった活動があります。イベントや街並み、建築へのアート導入を通じて観光客の誘致をはかり、地域経済を活性化することで、持続可能な社会を実現しようとする先進的な取り組みといえるでしょう。
さまざまな役割を担うアートは、多様性が求められる現代にこそ影響力を持つものとして注目されており、建築や内装デザイン設計にアートを導入する動きにも注目が集まっているのです。
◎建築や内装デザイン設計にアートを導入する効果
建築や内装デザイン設計にアートを導入する効果アートと建築や内装デザイン設計は相性が良く、両者を融合させることで空間をより自由な場所へと変化させてくれます。またアーティスティックなデザイン設計は新たなユーザーエクスペリエンス(UX)や体験価値を生み出し、創造心や遊び心を喚起させる効果もあります。何となく敷居の高いイメージの強いアートですが、より自由に自己を表現するものとして、建築や内装デザイン設計に取り入れられています。
〇自由な自己表現ができる
働き方や生き方が多様化するなか、生活や仕事、遊びなど、私たちのすべての行動は何らかの形でヨコにつながっており、シームレス化しています。オフィスや事務所、公共施設、複合施設などの空間も同様に「本来こうあるべき」という固定観念の境界が薄れ、より自由度の高いデザイン設計の表現が可能になりました。そのため、従来はデザイン設計の完成後にアート作品を配置していましたが、現在ではデザイン設計の段階からアートを組み込む、融合させるといった形へ変化しました。建築や内装にアートを組み込むことで、より包括的で統一感のあるデザイン設計が可能になり、自由な自己表現ができるようになります。
〇ストレス軽減やリラクゼーション効果がある
アート作品を気に入る理由は、パッと見て気に入った、色づかいが好き、作品が作られた背景や完成されたシチュエーションに共感した、あるいは作者の考え方や人生そのものに感銘を受けたなどさまざまです。デザイン設計としてお気に入りのアート作品を設置すれば、幸福感やポジティブな感情や感銘が喚起され、心が落ち着いたり、ストレス軽減やリラクゼーションの効果が期待できます。デザイン設計としてリラックスに効果のある青や緑、黄緑など使用されていれば、より快適な室内空間を実現できるでしょう。
〇新しい体験価値を生み出す
公共施設や商業施設などのデザイン設計にアートを取り入れることで、来訪者に新しい体験価値を提供できることがあります。ある温泉施設では、歴史ある建築施設内の壁面にアート作品を展示したり、庭園に大きな彫刻作品を配置するなど、ユニークかつ大胆なデザイン設計を施すことで多くのリピーター客を獲得しました。展示する作品には抽象的なデザインのものを選び、宿泊施設の持つ伝統的な雰囲気とアートを融合できた事例です。伝統や地域の風土、温かさを感じられるデザイン設計が宿泊客に新たな体験価値をもたらした結果といえるでしょう。このようなデザイン設計は、建築や施設そのものの価値をも高める効果があります。
〇「オンライン映え」する
在宅ワークやハイブリッドワークの普及によりオンラインコミュニケーションが増えており、「カメラに写り込む部分」に気を遣う、いわゆる「オンライン映え」のニーズは高まっています。オンライン会議のようなビジネスの場では、限られた情報のなかから最大限のコミュニケーションをはかる必要があり、カメラ越しに写り込む背景も相手の人となりを知るための重要な情報になります。オンライン用のバーチャル背景を使用するという選択肢もありますが、どこか信用性の低い印象を与える可能性があることから、リアルな背景のデザイン設計へのアート導入が効果的であるとして注目されているのです。デザイン設計を工夫することによって、作品の魅力を相手と共有したり、会話が広がり商談に発展するなど、新しいビジネスチャンスが生まれるかもしれません。
〇クリエイティビティや遊び心を刺激する
デザイン設計に組み込まれたアートは、視覚や聴覚、触覚などの感覚を利用することでインスピレーションや創造性を刺激し、その空間で過ごす人の視野を広げる一助にもなります。内装デザイン設計に内包される斬新なクリエイティビティと触れ合うことにより、自分という枠組みを超えた新しいアイデアや独創的なスタイル、アプローチを生み出す可能性があるのです。アート作品の持つ斬新な模様や形状、演出などが遊び心を刺激し、デザイン設計がコミュニケーションのきっかけになることもあるでしょう。
◎デザイン設計にアートを導入するときに注意すべき点
デザイン設計にアートを導入するときに注意すべき点オフィスや住宅、商業施設などのデザイン設計としてアートを導入する場合には、いくつか注意すべきポイントがあります。まず、デザイン設計のコンセプトを明確にすることです。どれほど優れたアート作品であっても、建築や内装デザイン設計とコンセプトが咬み合っていなければ、かえって悪印象を与えてしまいます。建築や内装、空間とアート作品が芸術的に融合し、統一感や一体感を生み出すデザイン設計になっているからこそ、多くの人に強い印象を与えるものになるのです。
 
アートを導入する目的を明確化することも大切です。目的のないアートは単なる装飾でしかなく、そのデザイン設計が「どのような目的や意図で作られたのか」「なぜ必要なのか」といった、目には見えない部分のストーリーをはっきりと伝える必要があります。建築や内装デザイン設計においては、アートとの適切なバランスを考慮することも大切です。空間のバランス、色合いのバランス、配置のバランスなど、ほかの要素を侵食せず調和のとれたデザイン設計を検討しましょう。とくに色彩はアートにおいて欠かせない要素であり、デザイン設計におけるバランスによって与える印象が大きく変化します。またデザイン設計が環境負荷になっていないか、持続可能性とのバランスを考慮することも必要です。
 
高品質なデザイン設計にはプロフェッショナルの視点が欠かせません。もしオフィスや商業施設など多くの人が利用する場所のデザイン設計にアートを導入したいと考えるなら、建築やアートの専門知識を持つ専門家と連携することをおすすめします。適切なアドバイスを受けることで、より洗練されたデザイン設計が可能になるでしょう。
◎まとめ
アートは私たちの生活や心を豊かにするものであり、建築や空間デザイン設計に導入することでさまざまな効果をもたらします。オフィスや事務所、住宅、商業施設などのデザイン設計をアートと融合させ、より快適で自由度の高いリラックス空間を実現しましょう。オフィスなどの意匠デザイン設計にアートを導入したいと考えている人は、当社までお気軽にご相談ください。

建築や内装デザイン設計にアートを導入する効果とは